AWSの監視につて学ぼう
awsの運用をするためには適切な形で監視する体制を整えることが必要です。どのような監視の仕組みを作り上げているかは現場によって異なりますが、ossを利用するケースも目立っています。
ossを使ってawsを監視するのにはどんなメリットがあるのでしょうか。実現するために必要な準備と合わせて紹介するので参考にしてください。
awsのクラウドサーバーを監視するときにはawsから提供されているCloudWatchがよく用いられています。オフィシャルのサーバー監視ツールなのでメトリクスの取得なども簡単に行うことができ、awsを運用する上で役に立つ機能は概ね揃っているのが魅力です。
ただ、あくまでaws側の視点から必要そうな機能を導入しただけのツールなので、現場に合わせて必要な機能が簡単に使えるように揃っているというわけではありません。そのため、別のサーバー監視ツールを利用してawsの監視をする体制を整えている現場も少なくありません。
ossはこのようなケースでよく着目されているものです。
ossとはopen source softwareの略で、ソースが公開されているソフトウェアのことを指します。ossとして公開されているサーバー監視ツールとして有名なものがいくつもあり、多くのユーザーが使い方などについても公開しています。
ノウハウを調べやすいので使い勝手がよく、もともと一般的なサーバーの監視に使えるように汎用性高く作り上げられているツールなのでawsにも適用するのが比較的容易です。
このような理由から多くのサーバーエンジニアがawsの監視にもossのツールを利用することが多くなっています。
ossのサーバー監視ツールを使うメリットはカスタマイズ性が高いことです。CloudWatch以外にもossではない市販のサーバー監視ツールもありますが、ソースが公開されていない場合には現場に応じて使い勝手を向上させることは容易ではありません。
メーカーと相談することで使いやすくできたり、パフォーマンスを向上させられたりすることもないわけではありませんが、基本的には仕様に従って運用することが求められます。しかし、ossであればソースを書き換えることによって自由にツールを改良することが可能です。
無料でソースが公開されていることから、ツールの導入や運用のためにコストをかけなくて良いのもメリットでしょう。そもそもawsに特化したツールではないのでawsの監視のために最適化すれば効率が大幅に向上するでしょう。
また、awsを運用している現場によってどんな障害対策を優先すべきかが異なるのも確かです。運用状況に応じて監視や障害対策をしやすいようにカスタマイズすることでサーバーの安定した動作を保証できるようになります。
このように現場に合わせたツールのカスタマイズができることで監視の効率も精度も上げられるのがメリットなのです。
サーバー監視ツールとしてossのものを選べばコストもかからず、最適な環境で監視できる体制が整えられるのならossを使えば良いと安直に考えるかもしれません。どの企業でもossを使っているわけではないのはメリットばかりではないからだということも覚えておきましょう。
理想的な監視体制を作り上げられる可能性を秘めているのは確かですが、その状況に到達するために長い年月がかかってしまうリスクがあるのがossを使う問題点です。ossのサーバー監視ツールは特にカスタマイズしなくても使えるようになっていますが、そのままではかなり高度なスキルがないと使いこなせず、手間も大きい場合が多くなっています。
そのツールを起点にして最適化されたツールを運用できるようにするまでには時間がかかるのは容易に想像できるでしょう。基盤ができている状況から新しいツールを開発する必要があるというイメージを持つとより理解しやすくなります。
awsを導入しようと決めた時点からツール開発の計画を立てて検討を始めておかないと、運用開始までにスムーズに監視できるような状況を作れない可能性もあるので注意が必要です。
ossで監視する体制を整えるために必要な準備は単純にツール開発を進めることだと考えてしまわないようにしましょう。そのツール開発をできるようにするためにはサーバーに詳しいエンジニアが必要になります。サーバー監視の経験があってossのカスタマイズにも対応できるような優秀なエンジニアがいなければいつまでもツールの使い勝手が向上せずに現場で苦労が重なってしまうことになりかねません。
理想的にはawsの監視経験があって、ossのツールを使用したこともあるエンジニアがいた方が良いでしょう。このようなサーバーエンジニアがいない場合には人材雇用を進めることが重要になります。
ただ、このようなエンジニアが簡単に採用できるわけではないのも確かです。
すぐにでもawsを導入して運用できるようにしたいという場合にはサポートサービスを利用して対処することもできます。ossのサーバー監視ツールを使って監視や保守などに対応するサービスをしている業者に依頼して、適切なツールの構築と監視業務を依頼してしまえば簡単です。
そのツールを購入することができれば、エンジニアが確保できた時点で監視業務は社内で行えるようにするということもできるでしょう。
このように必要な準備を整えるのにはどのくらいの期間がかかるのかについてもイメージを持っておくのが大切です。ossからサーバー監視ツールを一人のエンジニアが開発していったとすると3ヶ月程度はかかると考えておきましょう。
経験があるエンジニアが専属で担当すれば1ヶ月もかからないこともありますが、あまりプログラミングが得意ではない場合には半年くらいかかってしまうこともあります。サポートサービスを利用する場合にも対応におよそ1ヶ月がかかるので、awsを導入する1ヶ月前には準備を開始しなければならないと考えておけば良いでしょう。
ossを使うことによって低コストで柔軟性の高いawsの監視をスムーズに行えるようになります。その精度の高さや体制確立までにかかる期間はエンジニアの優秀さによって大きく左右されるので注意が必要です。awsの監視経験があるエンジニアを探して対応させるようにするのが大切なので、人材獲得に注力するかサポートサービスを活用しましょう。
関連情報>>AWS監視|CloudCREWhttps://managed.gmocloud.com/managed/